悪性腫瘍と漢方薬

日本における癌に対する治療は手術、放射線、抗がん剤による西洋医学が主流ですが、いかんともしがたい状態になると仕方がないから漢方薬を使ってみようか程度の考えが大かたなのではないでしょうか。

漢方薬を手遅れになってから用いても、かなり持ち直すことはあっても、完治は難しくなってしまいます。

なぜ最初から漢方薬を使わないのかが理解できませんし、大切な初期の時間を無駄に使ってしまうのはいかにももったいないと思います。

特に癌の患者さんの全身状態の悪化と、それに加えて精神状態も不安定なわけですので、まずは西洋医学による叩く医療により痛んだ体を回復させることを主眼に置いて漢方薬を投与すべきだと考えます。

特に胃腸系を改善させることが出来ないと、ガンと闘う力が湧いてこないだろうし、元気にならなければ精心的にも回復は望めないと思います。

人間食べることが基本と私は考えております。

それゆえ食べられなくなってしまうほどの、抗がん剤の投与は危険なことは、誰でもわかっていますが、しょうがなく使っています。

抗がん剤を使うと、食欲低下、吐き気、免疫力などの低下がみられますが、漢方薬を併用していただくと、そのような副作用が半減もしくはほとんど副作用らしき症状が出ない例もあるくらいです。

患者さんのコンプライアンスやQOLを考えると、ぜひとも漢方薬は使うべきであると私は思います。

処方は補剤にて強力にバックアップすると同時に、生命の源である補腎もする必要があると考えております。

なおかつ出来れば駆瘀血剤も使い血液をきれいに、活性させたほうがよいでしょう。

癌は生死を分ける戦いですので術者は真剣に、まっすぐに向き合うことが一番大切なことだと私は思っています。

詳しくはご相談ください。

大原薬局 

薬剤師  大原 守民